法 話
(106)「壽命無量」
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大府市S・E氏提供 |
『佛説無量壽経(ぶっせつむりょうじゅきょう)』より
法蔵菩薩因位の時建立された四十八願の第十三の願を「寿命無量の願」と呼びます。その願文は「たとい我仏を得たらんに、寿命よく限量ありて、しも百千億那由他劫(ひゃくせんまんのくなゆたこう)にいたらば正覚をとらじ」。その大意は、「たとえ私が仏になることができたとしても、寿命に限りがあって、はかり知れない遠い未来にて尽きることがあるならば、私は決して仏になりません」。因みに、前の第十二願は「光明無量の願」、両願を併せて「光寿無量の願」とも言います。第十二願の「光明無量」は横に十方(東・西・南・北・東北・東南・西北・西南・上・下)を照らし、第十三願の「寿命無量」は三世を貫くと言われています。三世とは、過去・現在・未来、すなわち限りない時間。したがって、この光・寿無量の本願は、時間において限りない時間、空間において限りない空間を尽くして衆生済度を誓われているのです。その法蔵菩薩が誓われた四十八願は全て成就して、菩薩は阿弥陀仏となられたのです。いずれにしても私たちは、こうした仏の願いを身に帯して日暮らしをしていくことが祖師の恩徳に報いる道ではないでしょうか。そのためにも、まずは聞法に励まなければならないと思うや切であります。
《2010.1.1 住職・本田眞哉・記》
明けましておめでとうございます
本年も聞法に励みましょう