法 話

(132)HPサイト移転顛末記

   

  



大府市S・E氏提供
              


HPサイト移転顛末記

 
 
 
 私が管理・更新しているインターネット上のホームページ(HP)が三つあります。その三つとは、①いまご覧いただいている了願寺のホームページ②ある奉仕団体のホームページ③私が理事長職をお預かりしているある社会福祉法人のホームページで、いずれも私の手作り。先般、その社会福祉法人のホームページのホスティングを依頼しているサービス会社から、新しいサーバーへの乗り換えを勧められました。

 その理由は定かではありませんが、窓口となった弊法人担当職員の話を綜合すると、サーバーのハードかソフトが旧くなったことと、容量が狭小なことがその要因のようです。新しいサーバーへ移転することによって容量が拡大するとのこと。となれば、利用料が高くなるだろうと思いきや、逆に低額になるとのことでした。容量が大きくなって利用料は安くなるなら結構な話だと、乗り換えに同意した次第です。

 1月下旬に準備作業を始め2月1日に乗り換えを完了するというスケジュールで移転作業が始まりました。まず、プロバイダ業者のスタッフが、インターネット上に展開している我が法人のホームページのコピーを1月下旬に新しいサーバーにセット・アップするとのこと。そこで、私も1月20日にプロバイダの担当社員に会って打ち合わせすることになりました。

 担当社員は、「会社の方は準備ができたので近日中にホームページ・ファイルの移転をお願いします」とのこと。私自身過去に何度かホームページの移転を手がけたことはありますが、かなり以前のことであり技術的にも変遷しているだろうとの思いもあって、移転の際には実質更新作業をしているパソコンのある拙宅へ赴いて移転作業のご指導をいただきたいとお願いしました。また、法人事務所にあるサイトの移転作業の実務もお願いしました。いずれも快諾いただきました。

 もともと当方では、現行のサーバーで何のトラブルもなく、少しも不便を感じているわけでもないのですから、新サーバーへ移転する必要はさらさらありません。まあ若干経費が節減できるというメリットはありますが…。サービス会社としては旧くなったサーバーを廃止するためにサイトをより機能性の高い新サーバーへ移したいという経営方針なのでしょうか。だとすれば、移転作業もセット・アップも全面的に会社の方で負担されてもよろしかろうと思うことしきりです。

 かくして、いよいよホームページ・コンテンツの移転作業の段階に入りました。法人の評議員会・理事会やら、本務の寺の法事やら葬儀やら多忙を極め、移転作業に取りかかったのは1月27日の金曜日。「ページ/サイト転送」のダイアログ・ボックスを開く。「ここでは、ホームページを移転するサーバーの設定を行います」のメッセージ。最初に「プロバイダの選択」。クリックすると50余のプロバイダ名がズラリ。利用予定のプロバイダの同一メイン・ネームが7社。

さーて、どれを選ぶのかな? 事前にホスティング会社からいただいたペーパーファイルの「ご利用サービス名」と一致するフルネームのプロバイダが見当たりません。先般法人事務所へ来駕いただいた担当社員に電話して尋ねることにしました。すると「どんなプロバイダ名があるのですか?」と逆質問。羅列されたプロバイダ名の中から私が見当をつけたプロバイダ名を挙げると「それでいいでしょう」との返答。かくしてプロバイダは確定。

 次のボックスは「サーバー名」。これは簡単、ドメイン名にwwwを付加するだけ。次に「ユーザーID」。プロバイダからいただいた「各種設定情報」には「ユーザID(管理者用)」と「認証ID」のデータが記されていましたが、「ユーザID」を選んで同名のボックスに入力。最後は「パスワード」。これまた「認証パスワード」と「ユーザパスワード」の二項目のペーパー・データ。「認証パスワード」を入力して「次へ」のボタンをクリックしましたが、ダメ。もとへ戻して「ユーザパスワード」を入力したらOK。

「次へ」のボタンをクリックしたら「ページ/サイト転送」のフォームが出現。前の転送設定の画面で入力した各種データが反映されていました。ボックスの上から順に「FTPサーバー名」「FTPアカウント名」「FTPパスワード」。続いて「転送先フォルダ」のボックスがありこれは空白。過去の経験からこのボックスは空白のままでよいと理解しておりましたので、何の選択も入力もせずパス。最後の「転送元フォルダ」のボックスには、手元のPCに保存されているフォルダ名「C:\愛知育児院ホームページ」。

 今一度転送画面の各項目を確認して「完了」ボタンをクリック。転送状況を知らせるバーが表示されたかと思うと、瞬時に「index」の転送が完了。FTPツールを使って全ファイルを転送。この作業も順調に進行し、全ファイルをインターネット上のフォルダにUPすることができました。やれやれ、ようやく全作業完了。念のためPC側のファイルを修正・更新してアップロードしてみました。

 FTPツールのPC側、インターネット側とも更新されています。なのに、インターネット上のHPファイルは更新されません。何回やっても同じ結果。そうそう、前述のようにこの時点ではすでに会社の方からコンテンツをネット上にUP済み。こちらのPCからUPしたコンテンツとはネット上ですれ違いを起こしていたので更新は反映されなかったのです。いわば、こちらのコンテンツはネット上で“迷子”になっていたのです。今だからこうしたことが言えるのですが、その時は頭の中が混乱して「どうして?どうして?」の連発。

こりゃダメだ。コンテンツがネット上に住所を確保できていない、住所不定の状態に陥っていたのでした。転送方法に何か間違いがあるのだと思い、FTPツールのネット上のファイルを全て削除することにしました。全ファイルを「選択」して「削除」ボタンをプレス。少々焦り気味にプレスしても作業はなかなか進みません。フリーズを起こしたような状態。

 そのうちに「削除するファイルの中にパソコン上に開いているファイルがあるため削除できない」といった意味のコメント。確かに開いているファイルはあるものの、全て保存済みなので消されても実害はない。そこで、全ファイルを強制削除することに。するとパソコンはフリーズ状態に陥ってしまい終了。再度立ち上げ接続を試みましたが「サーバーへの接続に失敗しました」のコメント。

 以上の作業状況をプロバイダに報告して指導・助言を仰ぎました。その結果、「ページ/サイト転送」のダイアログ・ボックスの中の「転送先フォルダ」のボックスにフォルダ名を入れなかったことが問題発生のキー・ポイントだったのです。私が今までの経験から何も入力せずにパスしてしまったのですが、それが間違いだったのです。

 プロバイダの担当者からは何の助言も指導もなかったのです。1月20日のプロバイダの担当社員との打ち合わせの折りには、HPの移転設定の時には来宅して移転作業を指導いただける約束をしていただいたのに…。諸般の事情で来宅・指導いただけなくても「転送先フォルダ」のボックスにフォルダ名を入れることを事前にご教示いただいておればトラブルは発生しなかったと思います。何といってもこちはノン・プロ、一言いただいていれば…と。
返すがえす残念でなりません。          

 

合掌

《2012.3.3 前住職・本田眞哉・記


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