由緒沿革

創建は明らかでありませんが、明応3(1494)年ごろには、天台宗の「帰命寺」と号したと伝えられています。寺は海辺にあり、住職は良範という僧でした。

永正5(1508)年、三河の国は吉良の庄、東城の武士・村上千治直親が仏法に帰依して僧良範の弟子となり、良空と名告りました。良空は大永2(1522)年住職となり、天台宗から真宗に改宗し寺号も「了願寺」と改称。したがって、当寺の開基は良空法師(天正9〈1581〉年4月7日没)。下って天正16(1588)年、寺基を海辺より現在地に移転。

12世良因の代、文政8(1825)年に本山より「受教山」の山号を許可されました。

徳川家康側近の武将永井直勝の長子・正直(万治2〈1659〉年没)を始祖とする永井家累代の墓が本堂裏にあります。中でも尾張藩の漢学者永井家第8世星渚(斎〈シンサイ〉先生)の墓は有名。

永井家系譜からは、文学者永井荷風、作家高見順、第1回衆議院議員永井松右衛門(12世)、外交官・ロンドン海軍軍縮会議全権永井松三(13世)、台湾総督府民政長官・神奈川県知事大島久満次(荷風の叔父)、福井県知事・名古屋市長・樞密顧問官坂本釤之助(荷風の叔父)等々の名士も輩出。

名區小景
    嘉永三年三月発行 「行千登世園」板より       斎先生の墓

学制頒布の後、明治1875)年から同121879)年まで、第2大学区・6中学区・第24番小学区の「弘教学校」が了願寺に置かれました。

現在、第16世・本田眞哉・前住職、第17世・本田 眞・住職在任中。東本願寺を本山とする真宗大谷派に属し、本尊は阿弥陀如来。




了願寺の現在

東高所より臨む了願寺全景





航空写真:2019年4月撮影






  出版 

   (1)エッセイ集『葩』 ─はなびら─  四六判329ページ

   ・発 行:1996年10月30日
   著 者:本 田 眞 哉 
(了願寺住職)
   発行所:
株式会社 法 蔵 館
   
     〒600-8153 京都市下京区正面通烏丸東入 TEL 075-343-5656
   定 価:2,718円
(税別)

      



    (2)エッセイ集『萼』 ─うてな─ 四六判234ページ

    発 行:1999年10月10日
    著 者:本 田 眞 哉 
(了願寺住職)
    ・発行所:株式会社 法 蔵 館
         
〒600-8153 京都市下京区正面通烏丸東入 TEL 075-343-5656
    定 価:1,905円
(税別)

     




  (3)エッセイ集『蘂』 ─ずい─ 四六判246ページ

    発 行:2010年10月20日
    著 者:本 田 眞 哉 (了願寺住職)
    ・発行所:株式会社 法 蔵 館
         〒600-8153 京都市下京区正面通烏丸東入 TEL 075-343-5656
    定 価:2,000円(税別)

   




  (4)エッセイ集『根』 ─こん─ 四六判266ページ

    発 行:2019年7月30日
    著 者:本 田 眞 哉 (了願寺前住職)
    ・発行所:  風 媒 社
         〒460-0011 名古屋市中区大須一丁目16+29 TEL 052-218-7808 
    定 価:1,600円+