▲浦東地区のテレビ塔とビル群
整備されたテラスからは黄浦江の雄大な眺めが楽しめます。特に対岸の浦
東開発区に林立する高層ビル群の景観には圧倒されます。なかでも、ひときわ
高くそびえるのがアジア一高いテレビ等「東方明珠塔」。高さ468メートル。
一方、視線を180度転じて中山東一路を隔てた西側を見れば、西欧式の重厚な
石造建築物がズラリ。上海近代史を物語るこの建物群は以前と変わりありませ
んでした。テラスを降りたところにある新築間もない「茶店」で茶を喫し、
上海博物館へ向かいました。
上海博物館は凄い建物になっていました。私が1993年に訪れた上海博物館と
は全く違うのです。当時の博物館は狭苦しい建物でしかも工事中でした。エア
ハンマーの音やシャベルの音がうるさく、仮設の囲いや足場の悪さが印象に残
っています。確か移転計画中で、転用後のための工事中とかいっていました。
場所も延安東路と河南南路に近いところだったと思います。それが市の中心
部、人民公園の近くに移転したのです。重厚な石造りに見える4階建て。円形
と方形を組み合わせたユニークな形。バームクーヘン風。中央に全階吹き抜け
があり、内装も超豪華。国の威信をかけて造ったという感じ。
1階は中国古代青銅器と中国古代彫刻、2階は中国古代陶磁器、3階は中国歴代
書画、4階は中国少数民族工芸、古代玉器、歴代貨幣等の展示館になっていま
す。総床面積は38,000平方メートルで所蔵文物は12万点とか。じっくり見て回
ると2日はたっぷりかかるという。因みに入場料は1人20元(1元≒13.5円)。
日本語解説器のレンタル料は40元。エッ? そう、入場料の倍額。いずれにし
ても予定外の博物館見学ができて、ラッキー! 専用バスは上海駅へ。
上海駅は工事中。ごった返す人混みのなか、あっちこっち行ったり来たり。
スルーガイドの徐さんも戸惑い気味。柵の切れ目の入り口をようやく見つけ
「軟座待合室」へ。大きなソファの並ぶ大広間。懐かしい雰囲気。そして、ほ
のかに漂うあの(厠?)匂い。10年ほど前と同じ。しかし、1〜2年後にはこ
の駅も超近代的な駅に生まれ変わっていることでしょう。
▲上海から杭州へ 列車内
観光列車は、発車のベルも鳴らずアナウンスもなく、スーッと発車。時計を
見ると17時5分、定刻より7分落ち。結構結構。車内は清潔で乗り心地もよく、
快適。中国の鉄道も以前に比べて随分改善されているようです。上海から2時
間10分、列車は杭州駅に到着。新装成った杭州駅は素晴らしい建屋。広々とし
た駅前広場も整備され、超豪華なターミナルになっていました。
【To be continued. Written by S,HONDA】