■研修紀行 Ⅵ

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アジア文化交流センター05夏の研修──

 中国・雲南

  シャングリラ《中(ちゅうでん)》を訪ねて (完)

●さらば!香格里拉・シャングリラ・Shangrila

古城からホテルへ帰る途次、時間に余裕があったためか郊外の丘にお立ち寄り。方角は定かではありませんが、市街地を取りまく山の斜面に何やら文字らしきもの。よくよく見れば漢字で「香格里拉」と書かれています。その下にはローマ字で「Shangrila」。さらに最上段には、おそらく「シャングリラ」と読むのでしょう、チベット文字で大書されていました。いずれにしても1㎞、2㎞先から読めるのですから文字の大きさは相当なもの。「中甸県」を「香格里拉県」に県名を改めたのは最近のようですが、政府の観光客誘致にかける意気込みが伝わってくるというものです。

旅の最終日8月27日は、6時モーニング・コール、6時半バゲッジ・ダウン&朝食、7時出発と慌ただしい。4連泊した「中甸天界神川大酒店」ともお別れ。標高3,300m以上、まさに「天界」で過ごした4日間でした。

中甸発昆明行きFM9458便はほぼオン・タイムで離陸したのですが、昆明発上海行きのFM9456便は約1時間遅れ。上海空港には往路お世話になった例のシャベクリマン・ガイド氏がお出迎え。ホテルでチェック・インした後“最後の晩餐”を摂るべくレストランへ。ガイド氏によれば、今回のレストランは「非常におもしろい」とのこと。

レストランならば、普通料理が美味しいとか、ムードがよいとかいうのに「おもしろい」とは、はてさて…。レストランに着いて、な~るほど、納得。テーブルとテーブルの間をウエイトレスがスーイスーイと言いましょうか、ゴーゴーと言いましょうか走り回っています。

いや、正確には滑り回っていると言った方がよろしいか、と。足元を見ればなんとローラースケート。注文を聞いたり、料理を運んだりするのにローラースケートを活用しているのです。そういえば、テレビの報道か新聞のトピックス欄かでこのレストランの話題が取り上げられたことがありましたっけ。

上海へは10回以上足を運んでいる私ですが、初体験。終盤では十数人が一列に連なって客席の間を縫って“行進”。まるで大蛇が蛇行しているかのよう。続いて、わずかに確保された中央のフロアーでフィギュアダンスが披露され、一同注目。お味もなかなかよろしいようで、舌鼓を打ちながら、ローラースケーターのダンスを楽しみながら、上海の夜は更けていきました。

《完/2006.3.18記》












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